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創設にあたって

創設にあたって STORY

おうちデイ はる の創設にあたって

わたしたちが長年働いてきたのは認知症の方の在宅生活を支える仕事。

ある方は、慣れ親しんだ家で最後を迎えたいと考えていました。
重症の方だったのでデイに行くために車に揺られる事は大変だけど
ご家族やケアマネと協力して工夫をしながらずっとデイに通うことができ
最後は家族みんなに看取られて亡くなりました。

けど、本人と家族はまだデイサービスへ行きたい気持ちはあるのに
様々な要因から通えなくなってしまった方もいたんですね。

この時のご本人や家族、ずっと支えていたケアマネさんの気持ちを思うと
本当にやり切れない気持ちになります。

思い通りにいかないことがあるのは当たり前のこと。

けど、自分たちがやりきって納得したうえでそうなるのと

誰かが言ったことに従うのとでは全然違います。

希望に沿った介護やケアがしたい
最後まで慣れ親しんだ環境でその人らしく暮らしてほしい
私たちも地域の一員として、楽しんだり盛り上げたり何らかの貢献がしたい

おうちデイはる立ち上げに至る、ざっくりとした動機です。
これから地域の方と一緒に様々な取り組みを行っていきたいと考えています!

おうちデイはるを知っていただきたく、インスタグラムやブログなどでこれまでの事、これからの事、 どんどん発信していくので是非おうちデイはるをご覧になってください!

わたしたちのストーリー

● 大切なことを教えてくれたA さんとの出会い

『自分のことはいつまでも自分でしたい!』その思いから一生懸命リハビリや自分の生活を頑張っているA さん。

90歳近いのに満ち溢れたエネルギー、誰もが魅了される笑顔、響き渡る笑い声…
この人とお話しすると誰もが温かな気持ちになり、この仕事をしていて良かった、と思わせてくれる。わたしも『今日は○○さんが来る日だ!楽しみだな』とワクワクしながら職場に足を向かわせてくれる、そのくらいの存在でした。

● 元気を無くしたA さん

ただ、病気をきっかけに一気に元気を失ってしまい、以前のような前向きな発言や笑顔が失われてしまったんです。
これにはショックを受けた職員が多くいて、わたし自身も職場へ向かう足取りが重たく感じられました。

● 得られた経験とは

けれどこの時、ハッと気が付きました。私たちはリハビリやケアを提供して生活を支えているつもりだったけれど、むしろ元気をもらって支えられていたのは自分たちの方だったのではないか?

こちらが支援する側に回ることはもちろんあります。

けれど同じかそれ以上に、こちらが元気をもらったり、料理や畑、お花を教えてもらったり、人生のヒントを教えてくださることだってよくあります。
お年寄りの介護やケアは一方的な支援関係ではなく、相互関係だっていうことを、この方は教えてくれましたよ。
今でもその方の事はよく思い出しますし、元気に笑ってくれているかなぁ、と笑顔を思い出します。

“おうちデイ はる” のネーミングについて

馴染みのある方や、友達のおうちに遊びに行くように。

穏やかで晴れやかな春の一日のような、寒空の小春日和のような気持ちで過ごしていただきたい。

そんな意味が込められています。